2019/02/17
歯槽膿漏は突然発症する病気ではありません。口の中に残っている食べカスや、プラーク(歯垢)の中に潜んでいる何億から何兆もの細菌が原因の口の中の病気であり、周囲の歯肉に炎症をもたらし、歯肉炎から歯周病になり、歯を支えている歯槽骨や歯根膜が徐々に破壊され、半分以上破壊された状態を歯槽膿漏といい、いつ歯が抜けてもおかしくない状況に徐々に進行していき、最終的には歯が抜けてしまう恐ろしい病気です。
破壊された歯周組織である歯槽骨、歯根膜は元に戻ることはなく、虫歯(初期を除く)になってしまうと、自力では治せないように、歯槽膿漏もホームケアだけでは治ることはありません。
ですが、歯槽膿漏の状態となる前に、歯科医院での治療と合わせて、正しいホームケアを行うことで完治はできなくても、改善や進行を防ぐことは可能です。正しいホームケアの仕方を身に着けて、歯槽膿漏を防ぎましょう。
正しいホームケア
正しいホームケアを身に着けるためには、歯科医院で歯ブラシの選び方や、歯磨き指導、フロスの使い方などを学びましょう。最近では予防歯科に力を入れている歯科医院も多く、虫歯や歯周病・歯槽膿漏にならないための予防が大切だとされています。
歯ブラシの選び方
いろいろな種類や大きさの歯ブラシが販売されています。ここで重要なのは、どんな歯ブラジが自分にあっていつか見極めることです。
1・中指の第一関節と歯ブラシの植毛部分が同じぐらいのサイズを選ぶこと
歯ブラシの植毛部分が大きければ大きいほど、よく歯を磨けるのではないかと思いがちではありますが、自分自身のサイズに合った歯ブラシを選択することで、より磨きやすくなります。
2・毛の固さはふつう~やや柔らかめで、毛質はナイロン製のもの
毛の硬さは好みもありますが、ふつう~やや柔らかめのものを選びましょう。毛が硬すぎると歯肉を痛めてしまう恐れがあります。毛質は一般的なナイロン製のものを選びましょう。水はけもよく、乾きもいいので衛生的に保つことができます。
正しい歯の磨き方
口の中でただ歯ブラシを動かすのではなく1本1本磨くように、いろんな方向から、時には歯ブラシの向きを持ち替えて小刻みに動かしながら磨きましょう。また、歯磨きをする際はなるべく鏡を見ながら歯を磨きましょう。どこを磨いているか自分自身が目で把握することで、更に磨き残しなどが防ぐことが可能です。
歯科医院で治療
歯槽膿漏の原因にもなる歯石は、先程もご紹介したとおりホームケアでは除去することはできません。スケーリング(歯石除去)を定期的に行うことが予防へとつながります。また、歯科医院で正しい歯磨きの仕方などを定期的に指導してもらうことが重要です。
以上、歯槽膿漏はホームケアで治せるのか?予防するための方法などをご紹介しました。歯槽膿漏でお困りの際は、お気軽にご相談ください。