2019/02/06
硬質レジンパラジウムは硬質レジン前装冠と呼ばれています。金属の土台にレジンと呼ばれる歯科用プラスチックを焼き付けた補綴物です。
硬質レジンパラジウムの特徴
保険適応
保険適応対象の「金銀パラジウム合金」が使用されています。金銀パラジウム合金は、金12% 、パラジウム20% 、銀50% 、銅10%の合金です。機能性にも優れ、身体に弊害が少ないと言われている保険適応外である金属を使用した場合は、保険診療適応外(自費診療)となります。
保険適応部位
硬質レジンパラジウムは金属の種類だけでなく、部位によって保険診療適応、保険診療適応外(自費診療)と区別されています。
保険適応となる部位は、前歯と呼ばれる範囲の部位のみであり、真ん中の前歯2本を1番とすると左右対称にその隣の歯が2番、3番までの犬歯までが保険診療適応となります。以降、親知らずを含む大臼歯が保険診療適応外(自費診療)となります。
大臼歯の場合は、咬む面である咬合面は金属になり、口を開けた時に他人から見えやすい側面(頬側)をレジンと呼ばれる歯科用プラスチックで審美性を高めます。
硬質レジンパラジウムのメリット・デメリット
硬質レジンパラジウムのメリット
審美的な美しさ
自費の補綴物よりは劣ってしまいますが、自身の歯の色に近い色を選択することが可能です。
審美的な美しさ
金銀パラジウム合金を土台に使用しており、咬む力にも耐えることができます。
硬質レジンパラジウムのデメリット
変色
歯科用プラスチックであるレジンを使用しているので、経年劣化に伴い変色してしまう恐れがあります。
破損
白い歯の部分は歯科用プラスチックであるレジンを使用しているので、経年劣化に伴い破損しやすくなります。
汚れが付着しやすい
歯科用プラスチックであるレジンは、食べカスやプラークと呼ばれる汚れが付着しやすく、より細やかなセルフケアが必要となります。
金属アレルギー
金属を使用しているので、金属アレルギーの患者さまの使用は好ましくなく、そうでない患者さまも金属アレルギーを発症してしまう場合もございます。
以上、硬質レジンパラジウムについてご紹介いたしました。
保険適応となる硬質レジンパラジウムは、銀歯に比べて自然な見た目であるため、昨今では多くの患者さまが硬質レジンパラジウムをご希望されます。メリット・デメリットを十分に理解することが大切です。ご不明な点等ございました際には、お気軽にご相談ください。